素直な心のステキな効用

凄腕トリマーによる『人生の学び』コラム
大人気!第16回は…【まめたろうを訪ねて三千里?(その1)】

読者の皆さんは帰巣本能という言葉から一体何を思い起こされますか?(もしかすると、すっかり酔っ払って午前様になったお父さんが、千鳥足でなんとかお家にたどり着いたのは良かったけれど、待ち構えていた奥さんから玄関先でこっぴどく叱られているシーンがぱっと思い浮かんだ方も中にはいるかも(冷汗)) まあ、それは冗談として(笑)、その帰巣本能をもとにワンちゃんを主人公とした作品といえば、沢山のアニメやドラマ、そしてハリウッドの映画にもなった「名犬ラッシー」が最も有名ではないかと思いますが、こちらはラッシー(コリー犬)が何百マイルも離れた元の飼い主の少年の所へ幾多の困難を乗り越えながら旅を続け、遂には感動の再会を果たすという英国を舞台にした物語です。
実は私は、今回のコラムを書くにあたって、「帰巣本能」という言葉をネットでいくつか調べてみると、鳩に関する事例が数多く出てきました。優秀な伝書鳩(レース鳩)は、人間によって巣から1,000km以上(例えば、JR博多駅~東京駅間が約1,064km)も離れた場所へ連れて行かれたとしても、暫くすると自分の棲み処へときちんと戻ってくるそうですから、やはりよく言われるように鳩にはコンパス(方位磁石)のような特殊な能力が生まれながらにして備わっているのでしょうかね?
更に馬の場合はどうかと言いますと、こちらは、(私が永添に生まれるずっと前の)大正時代(90年以上前)に私の自宅で実際に起こったエピソードからです。その頃、近所でも評判の働き者だった私の祖父は、主に米作りや養蚕などで生計を立てており、田畑を耕し重い米俵などを遠方まで運ぶ際には当時、必要不可欠だった馬を養い、荷馬車を立てて「下永添~中津駅」あたりまでをいつも往復していたそうです。そして仕事が早く終われば、中殿や宮永あたりの酒屋さんで気の合う仲間たちと落ち合い、角打ち(私が幼い頃までは、市内の古い酒屋
さんには、どこも年季の入った立ち飲みカウン
ターがありました。)をしてから家路につくこともあったようです。ところがその帰りの道中は、馬車独特のとても心地よいやさしいリズムなわけですから、時には睡魔に襲われることもあったのでしょう、馬車が下永添に到着した頃には、祖父はぐっすりと眠りこんでしまい、稀に祖母が呼んでもなかなか起きないこともあったそうです。(笑)(しかし、うちの祖母はおおらかな人でしたし、祖父には普段から一目置いていましたから、そんな時でも特別怒ったりはしなかったそうです。よかった、ホっ♡)
最近でこそ、今や世界を席巻する米国の巨大企業Google社が、「完全自動運転車」の実用化への具体的な構想を発表したばかりですが、実は戦前の中津では、酔っぱらってコクリコクリと居眠りをしている馬主を横目に、自宅までいつも安全に送り届けてくれていたという、とても健気で心やさしい「夢の乗り物?」がすでに実在していたなんて!(当時のお馬さんには祖父に代わって本当に感謝、感謝です!)
それにしても、戦前は、おそらく日露戦争に勝った余韻がまだ僅かに残り、今とは違って実にのんびりとしたいい時代だったのでしょうね。羨ましいなぁ~(笑)
さて、次回はいよいよ、私のお客様であるワンちゃん達(まめたろうの愉快な仲間たち)が、現代のこれだけ交通量の多い中津市の街中から、たった1人で、いや1匹だけで私の元へとわざわざ訪ねてきてくれた珍エピソードの数々?を、もちろんいつものように<事実のみに限定>して書いてみたいと思います(笑)。

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前田 勉
2002年、福岡市博多区でJKC公認トリマー資格取得。2003年、地元である大分県中津市で「まめたろうペットホテル&トリミング」を開業。以来「ワンちゃんが、ホッと安心してくれるトリミングの方法があります。」をキャッチフレーズに、多くのワンちゃんたちの幸せと健康のサポートに努め、飼い主さんからは「まめたろう先生」と呼ばれ親しまれています。常識にとらわれない、やさしく丁寧なトリミングの方法は、今も進化を続けており、多くのファンから支持されています。趣味は、読書、乗馬。