「この写真の犬に見覚えはありませんか?」と警察の方が来られたのは、確か昨年11月中旬のことだったと思います。聞けば、その日の朝、中津市内で登校中の児童7人が次々と犬に咬まれケガをしたとのこと。しかし、わたしはその写真を見て、あれっ?と感じました。なぜかといえば、写真からは、まだ年若く、活動的な犬であることは見て取れましたが、その眼は、とてもやさしかったからです。
それから暫くして、咬まれた子供さんを知っている方と、たまたまその話題になったのですが、子供さんはその方に、こう伝えたといいます。
「あの時、犬には何もしていないって言ったけど、本当は、急にみんな走り出したんだ。」
きっと子供たちも、知らない犬が突然、目の前に現れて驚いてしまったのでしょうね。
つまり、報道された内容と、事実起こっていたこととの間には、微妙な違いがあったということなのかもしれません。
たとえば、子育て中のママさんが、幼い子供さんと道を歩いていると、お散歩中のかわいいワンちゃんに出会ったりすることがありますよね。しかし、こんな時も、かわいいからといって、急に子供さんが走ってワンちゃんに近づいて行くことのないよう、十分な注意が必要です。実は、ワンちゃんたちは、初めて出会う、特に小さな子供たちの動きや、かん高い声がとても苦手で、びっくりして恐怖を感じると、防衛本能から反射的に咬んでしまうことがあるのです。
ですから、まずはワンちゃんより先に、その飼い主さんと仲良しになってみてはいかがでしょうか?そうすれば、飼い主さんもそのワンちゃんが、おとなしいのかどうかを教えてくれますし、何よりワンちゃんは、カンが鋭いですから、「この人は、うちのボスと仲良くお話ししているようだし、きっと、いい人だな」と、すぐに感じとって、きちんと皆さんのことをわかってくれるはずですよ(笑)。
初めて出会ったワンちゃんとのコミュニケーションのポイントは、
「まず、ワンクッションおいてみる!」ってことですね。
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次回は、「獣医さんへ行こう♪」です。お楽しみに!